非破壊検査という言葉を聞いたことがありますか?非破壊検査とは検査する対象物を傷つけたり、破壊したりすることをせずに対象物のきずや欠陥、性質、状態、内部構造などを知ることできる技術です。
非破壊検査を説明するときによく使われる例えは「スイカを叩いて音を聞いて中の状態を知る」「鉄道車両の点検でハンマーでコンコンと叩いてボルトのゆるみがないかを確認する」などがあります。さしずめ現代においては、「空港における手荷物検査や搭乗者が金属性のものを保有していないか?」といったセキュリティチェックや、ショッピングモールの出入口にある「盗難防止センサー」などが該当します。
非破壊検査は対象物を傷つけたり破壊せずに検査できる特徴を生かして、現代社会では広く用いられています。皆さんが普段使っている電車や飛行機やバスなどの交通手段が、トラブルなく安全に運行するためにも使われていますし、道路の橋梁やトンネル内部、またビルディング等の建物といった、取り外して検査ができないようなものの健全性確認にもよく使われており、世の中の目に見えない安全を支えていると言っても過言ではありません。
この非破壊検査は、鉄、非鉄の材料、製品や工業製品、部品の出荷検査にも用いられています。大量生産されるこれらの対象物に対して、人に代わって24時間/365日休むことなく自動で検査できる技術が大きく進展しており、EDDIOの持つ「渦流探傷技術」、「漏洩磁束探傷技術」を活用した装置をご提供させていただくことで、きずのない材料、製品、部品を社会に提供することの一翼を担っています。
非破壊検査は出荷検査手段として品質保証には必要不可欠であり、材料、製品、部品の信頼性向上を図るためには非常に有効な手段です。更に非破壊検査結果(データ)を活用することで、生産/製造技術の改良や、不良発生率を減少させることができるため、製造原価の低減や生産効率の向上を図ることが可能となります。EDDIOはこの非破壊検査を行う装置・技術をお客様に提供しております。
非破壊検査の英訳は Non Destructive Inspectionとなります。(まさに、「破壊しない検査」です)
この Non Destructive Inspection の頭文字を取った略語が NDI となります。「非破壊検査」というよりは「NDI」と言ったほうが聞こえもよさそうですね。
また海外においては NDT:Non Destructive Testing といった表現が用いられるときがあります。これは Inspection が「公的な検査」のニュアンスが強く、製造プロセスでの検査実態に即して「Testing」を使っているようですので、海外の方と会話されるときの知識として知っておくと良いかもしれません。
非破壊検査を行う方法は対象物の表面を検査するものと、内部を検査するものがあります。
表面 | 目視検査 (VT: Visual Testing) |
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渦流探傷検査 (ECT: Eddy Current Testing) | |
漏洩磁束探傷試験(MLFT:Magnetic Leakage Flux Testing) | |
浸透探傷検査 (PT: Penetrant Testing) | |
磁粉探傷試験 (MT: Magnetic Particle Testing) | |
漏洩磁束探傷試験(MLFT:Magnetic Leakage Flux Testing) | |
内部 | 超音波探傷検査 (UT: Ultrasonic Testing) |
放射線透過検査 (RT: Radiographic Testing) |
EDDIOは、表面を検査する方法のうち、渦流探傷検査 (ECT: Eddy Current Testing)、漏洩磁束探傷試験(MLFT:Magnetic Leakage Flux Testing) の専門メーカとして、探傷技術とノウハウを提供しております。